設立趣旨


設立趣旨

 阪神淡路大震災や東日本大地震など度重なる災害は、尊い人命と財産を奪うだけでなく 生き残った人々にも 今なお多くの苦難と深い傷痕を残しています。
想定外の地震、津波、そして2013年11月8日に起こった台風30号によるフィリピンの被害、2013年10月11日の台風26号による大島土砂大災害(巨大化する台風被害)、そしてあまり日本では見られなかった竜巻被害と、多くの自然災害が我々を襲っています。

そのような中で、先の東日本大震災においての「釜石の奇跡」や2004年に起きたスマトラ沖大地震での「シルム島の民間伝承」により多くの人命が救われた事例があり、防災教育の重要性を再認識するとともに、「自らの命は自ら守る」という、いざという時の行動力を身に着けることの大切さを学びました。

国や地方自治体では 大地震や大規模災害を想定し、膨大な予算と人員で防災計画を進めております。防潮堤、構造物の耐震補強、避難場所の整備、河川改修など計画に基づき多くの防災対策が実施されつつあります。
しかし、それだけでは十分な防災対策ではありません。一番の問題点は 広域大規模災害を想定とした場合、地域行政が機能しなくなるということです。 いかにして地域住民の命を災害から守ることができるのか。 防災対策の本来の目的は 国民の生命、生活を自然災害または不慮の事態から守り被害を軽減できるかです。しかしながら、地域の方々の多くが、 危機管理は自己責任である事の意識が薄く、また非常時に どの様に対処すれば良いかの訓練がまだ、浸透しておりません。地域によっても防災訓練状況には差があり、また、高齢者施設、障害者施設等での防災訓練は特に遅れております。夜間における避難訓練等では、地域の力も借りながら体制整備をする必要があります。

また、昨年より文部科学省も「釜石の奇跡」などの事例をふまえ防災教育の必要性の認識から本年4月に防災教育の実施を全国の小中学校に通達していますが、現実的には人員、人材面からも実効性が低く、また 各地域社会との連携を想定した計画ではありません。
過去の広域災害の際、自衛隊や消防から、救出された方の割合は1割と低く、残りの9割の方がご近所の方に助けられています。つまり、地域力をつけて行くことが重要なのです。

その為には 行政の進めている防災計画に加え、地域住民自らが防災を考え、若年層からの防災教育と地域ぐるみで、自助、共助、公助をシステム化していき、地域防災力をつけて行くことが大切です。
防災計画においては ハード面(施設や設備など)とソフト面(教育やシステムなど)の両面の備えがあってこそ 実際の防災や減災に繋がる真の備えであると考えます。有効な解決策は「地域ぐるみの防災教育」を実施し、その指導的役割を果たす人材の育成を担保した組織造りが望まれます。

これらためには行政と地域が一体となり協働の精神で命を守る防災対策を考えていく必要があります。
そこで 私達、大阪府防災教育振興協会は 行政では現実的に対応しにくい点を改善し、地域住民が連携して大地震や大規模災害を想定し日常の備えができるよう、地域に根ざした「実践的な地域防災システム」(地域防災力)を構築し、災害に強い地域社会の確立を目指していきます。

こういった活動を行うに当たっては、さまざまな契約行為が発生するため、法人格が必要になります。しかし、われわれの活動には営利を目的とするものではないため、会社組織は似つかわしくありません。そこで、公益を目的とする特定非営利活動法人を設立し、防災教育普及活動に邁進していこうと決意いたしました。