3、自分の命を守る知恵を子どもにどう教えるか


目の前に人が倒れていたら助けるのは人として当たり前の事です。特に日本においては万が一人通りの多い道で倒れた場合、異常に気が付いた誰かが通報してくれたり、応急措置をしてくれたりしてよほどの事の無い限り見捨てられる事は無いでしょう。

しかし、日本以外の国ではそういう常識が通用しない場合があります。
例えば隣国の中国ではこういった話を聞いたことがあります。

道に人が倒れている時に周りを通りかかる人が無視をして助けようとしないのです。無視して歩いている人に理由を聞いてみると、過去に誰かが倒れている人に話しかけたところ、いきなり叫び出して殴られたと大騒ぎをし、警察を呼ばれて、和解金を請求された事を聞いたことがあるから怖くて助ける事ができないと。この話が本当であれば、人のやさしさを踏みにじる、許せない詐欺行為です。

また、アメリカで子どもが学校で教えられている中でこんな話があるそうです。
「街を歩いている時に、1人倒れていたら助けてあげよう、2人倒れていたら注意しなさい、3人倒れていたら逃げなさい」
これはどういう意味でしょうか、おそらくは銃を持つ事が許されているアメリカにおいて、3人も人が倒れている時は明らかに何か危険な事が今まさに起こっているという事が暗に示されているのではないでしょうか。これこそが命を守る危機管理の教えになります。

単純に道に人が倒れているという状況においても国によっては様々な解釈ができる事になります。日本においては残念ながらこういった危機管理の教育が現在は殆どされていないのが実情です。せいぜい赤信号では止まりましょう、青信号は渡りましょうです。しかしこれも不十分です。赤信号であっても刃物を持った暴漢から逃げる時は左右の安全を確認して逃げないわけにはいけませんし、青信号であっても、左右を確認せずに渡れば、信号を見落とした車にはねられる事もあるのです。

特に津波や洪水の警報や非常ベルに関しては大人になればなるほど、警報が出ていても何事もなかった経験をより多く積んで、だんだんと危機意識が薄くなっていってしまいます。

しかし、何事も無かったときに、「何事もなくてよかった」と思うのか、「やっぱりそうだった」と思う人ではその時点で最後に本当に災害が来たときの運命が決まってしまっているのです。つまり日常的な「心構え」で未来が決まってしまうわけです。

その心構えのひとつとして群馬大学の片田教授によると津波避難の三原則が大切とのことです。

片田先生の津波避難の三原則を学ぼう
http://www.nhk.or.jp/sonae/mirai/program_sp01/watch04.html
—————-以下抜粋—————-
津波避難の三原則 ①「想定にとらわれるな」
津波避難の三原則 ②「最善をつくせ」
津波避難の三原則 ③「率先避難者たれ」
-中略-
一番大事なのは、みんなが、自分自身が津波に打ち勝つんだっていう強い思いをきょうは持ってくれること。そして、それをもう一息頑張って、君たちから大人たちにその思いが伝わり、地域に広がり、そして大人たちもそんな思いになって頑張ってくれる。そして、そんな中でおじいちゃんやおばあちゃんや逃げるのが大変な人も、みんなで生き抜こうってそんな思いにこの地域みんながなって、いつの日か津波が来るけど絶対に犠牲者なんか出さないっていう誓いをみんなでできること、それをきょうの授業でしてくれるならば、きょうの授業はよかったなというふうに先生は思っています。
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詳しくはリンク先をご覧いただくとご理解いただけると思いますが、現実的にこういった教育の成果で多くの方の命が救われた事は事実です。私たちはこのような教育の成功例を実際に多くの方や自分の大切な人や子どもたちに理解してもらって心で感じてもらう事が大切だという事だと思います。

 

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