13、人を作り街を作り国を作る防災教育


私たちはなぜ防災を学ぶのでしょうか、それは人間の根本的な欲求である生命を維持する本能的な行動であり、命の大切さとか人間にとって必要な根本を考える事でもあります。人生とか命を考える事は人として親から受け継いできたDNAを自分の子どもの世代につなげていく事であり、本能的な責任感でもあります。こういった責任感は防災を学ぶ事で自然と身についてきます。

人生には誰しも何らかの生きる意味や目的があります。もし今は漠然としていても、生き延びて歳を重ねる事により自然と見つかる事もあれば、若いうちに明確な目標を持つ事ができる人もいるでしょう。人は赤ちゃんとして産まれてきた時は一人ではなにもできません。親の助けはないと生きてすらいけません。ある種の動物は産まれた時にすぐに立ち上がる種もいますが、人間はそうではなく社会性を前提に産まれてきます。

つまり人間は産まれた時は誰も自立しておらず、親の愛情と時間をかけてゆっくりと自立していく生き物です。しかし、自立というのは一人で生きていくことではりません。人と関わりあいながら、自分が社会の一部として何らかの役割を担う事が出来るようになる事をいいます。

防災教育はこういった社会性を磨いていくのに最も適した教育であると言えます、なぜなら、親からのしつけや学校教育は生きていく上で必要な事にはまちがいありません。しかし、それによって教えられる事は単に答えが一つの知識や情報を詰め込んでいくことが中心であって、「判断をする」という事を教えているわけではないのです。その点、防災教育は「判断する」事に重点をおいた教育です。いざというときの判断が生死を分けるわけですから。

防災養育では命の大切さ、家族の大切さ、ご近所さんともいざというときはお互い助け合う、そういう事をちゃんと教える事で、国や自治体のやっているハードウェア中心の防災とうまくかみ合ってくるものです。そしてそれを次の世代にもつなげていってもらいます。

ガキ大将という言葉を最近きかなくなりました。たとえばいじめの問題にも防災教育は少なからず効果があるかもしれません。防災教育によって自分の命やクラスメイトの命に対する考え方がかわってくると、いじめ自体はなくならないかもしれませんが、今までインターネット上で陰湿なイジメをやっていたような子どもが変わるかもしれません。アニメの話で恐縮ですが、ドラえもんに出てくるジャイアンのように、普段はのび太をいじめていても、いざという時はのび太を守ってあげられるようなガキ大将のような子に。こういった可能性も防災教育は持っています。

人間を作って、自分の住んでいる街を好きになる、こういう事を続けていくと、自然と社会性を持った若者が育ってきます。10年も続ければ子どもたちが大学に行ったり社会に出て行きます。小さい頃に防災教育で高い社会性を獲得した子は、大人になっても社会性をさらに高めるでしょう。すると若くて優秀な政治家を生み出す事になるかもしれません。少し大げさかもしれませんが、そうすれば防災教育は人を作り、街を作り、国を作る事にもなるのです。

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